登山時の正しい水分補給方法

再近の暑さ続きで、熱中症予防の為に水分補給がいかに大事かということが連日報道されています。
水分補給といわれると、水を飲まないといけないと思い、たくさんの水を飲む方がいらしゃいます。
もちろん、汗をかくことによって身体から水分が出ていくのでそれを補給することは必要なのですが、仮に摂取した水分が、腎臓の水分排泄能力を超えた場合は、体内のナトリウム濃度が希釈され、深刻な電解質不均衡につながる可能性があります。
この状態は、低ナトリウム血症水中毒と呼ばれ、頭痛や下痢の症状が表れることがあります。極端な話になりますが、一度に大量の水を摂取すると死亡する事さえあるのです。
登山中に飲む水分としてはスポーツドリンクが一般的ですが、時々かなり水で薄めて飲まれる方がいらしゃいます。
これは、糖分の摂りすぎを気にしてのことだと思いますが、どのメーカーも体が吸収しやすい濃度でスポーツドリンクを作っていますから、そのまま飲まないと意味がありません
味が濃いと感じるのでしたら10分以上空けて水を口直しに飲む事を勧めています。
できれば、クエン酸が入っているものを採用することが疲労回復に役立ち、体調維持をより助けてくれるでしょう。
水分補給のタイミングについてなのですが、その時の暑さや行程で違いはありますけれども、夏場の登りでしたら大体30分に一度、下りでしたら1時間に一度は水分補給をかねて小休止を取るようにしています。
その際は例え喉が渇いていなくても、うがい程度でも口に含んで飲んで頂いています。喉が乾くまで水分は摂らないというある種の”強がり”は確実に身体を危険にさらすでしょう。
ですので、水分補給の際は適切な量を適切な方法で摂取して頂くように指導しております。
ちなみに、どれ位の水分を持っていかないといけないのかと聞かれることがよくあるのですが、目安としては1時間に最低300ccは摂取する必要がありますので、その日に8時間歩く予定でしたら2.5ℓ以上は持っていかないといけませんね。
もちろん、当日の気温湿度、ご本人の体力などを考慮して多めにお持ちになることが無難だと思います。
体調の維持はご本人が安全に登山を楽しむためだけでなく、パーティーにとっても最重要なのです。
もちろん突然の体調不良怪我など、想定外のアクシデントが起こる可能性はあるのですが、事前に対策ができる種類のものにはきちんと準備を整えるべきだと思います。
登山のエキスパートでない方は、危険を回避する為の知識経験が乏しく、またアクシデントが起こった場合への対処がどうしても難しくなりますので、山行には資格を持った山岳ガイドを是非お供にして頂ければと思います。
ラパンブランへぜひお気軽にお問い合わせください。
山行案内について

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